2009年12月26日土曜日

3の無料SIMの謎

12月25日夜、深圳から香港に戻り、山根さん@香港と晩ご飯を食べに行った。一年ぶりの再会である。

あれやこれやとケータイ談義で盛り上がったのだが、一番の謎が24日に「3」でGetしたプリペイドSIMである。(その時の記事はこちら

どうして無料だったのか「わからん(笑)」by 山根さん、ということで謎なのだ。私はてっきり普通のサービスだと思っていたのだが、ひょっとすると普通じゃないかもしれない。

クリスマスプレゼントなのか、店員さんが面倒そうな客(外国人で片言英語&筆談で対応)をさっさと追い払いたかったのか、、、謎なのだ。

そんなわけなので、あまり一般的な話ではないかもしれない。

深圳で世界のケータイ産業の未来を占う

12月25日、世界的にクリスマスのこの日、雑踏の深圳に日帰り出入国敢行である。

もっとも香港からであれば電車で片道1時間以内なので、まぁ、通勤時間並みでもある。香港からの電車は休日ということもあってか、大変混雑していた。尖沙咀を9時50分くらいに出て深圳のイミグレーションを通過したのが11時10分位だった。

深圳に入境して目に入ったのは、スモッグとOPhoneの看板だ。


この後、現地で待ち合わせた香港と深圳で事業をされている某社の総経理Y氏と昼食&事務所で打ち合わせをした後、電気街へ繰り出した。ある意味、ここ10年間くらい定点観測地点になっている場所である。いつもの事がだが人人人である。この活気と活力はパワーを増しているような気がした。混雑度合いも凄い。


ケータイ・ビルの中を探索である。たいていのトンデモケータイはこのエリアのどこかに潜んでいる。XXの偽物だのYYのパクリだの、、そういうものを横目で見つつ、今回の目的は別のところにある。

ケータイ産業の行方である。

深圳は電子産業の工場地帯としての集積地であり、このエリアの店頭には様々な部品や部材が並んでいるのだ。例えば、今回見かけたものの極端な例で言えば、iPhoneの液晶+タッチパネル+外枠の3点セットがトレイに並べられた状態で積んであった。新品か中古か本物か偽物かは不明だが、こういったものが流通しているのが深圳である。他にもブラックベリーのキーボードだけとか、たぶんWindows phoneに利用されるであろうスタイラスが数百本単位の束が山のようにあるとか、、だ。

これらのお店は小売りではなく問屋である。3年前はストラップを扱っている店がかなりあった印象であったが、今はiPhoneのカバー屋が多くなっている感じがした。透明カバーにデコってあるようなものや色々な柄のものなどだ。

こういうところからカンを養ってきた。これから何が読み取れるか、である。

いきなり飛んでしまうかもしれないが、あえて言う。ここで製造される様々なケータイにAndroidが搭載されるのは時間の問題だ。iPhoneの偽物が豊富な種類を伴って店頭にならんでいるくらいスマートフォンは当たり前なのだ。スタイラスの山を見れば想像がつく。クリアすべき過程はいつくかあるにせよ、2〜3年のタイムスパンであれば、そうなっていてもおかしくない。標準化されたOSが無料という真の意味は製造業のコモディティ化を加速させる。

そういった中国製廉価Android端末が世界に供給される日も近いのではないか、という想定もソフトウェアビジネスを展開する上で重要な考慮点であろう。

アプリケーションやコンテンツの流通に国境は無い。AppStoreによって世界はフラット化したのだ。各プラットフォマーはAppStoreに見習った事業展開をしていく事は周知の事実である。今後、この新しい市場の拡大に伴う事業形成の戦略/戦術を練るべき時であろう。

深圳/香港はそれを占う上でも重要な情報源の一つである。

2009年12月25日金曜日

香港でAndroid調達

今年のクリスマスは香港で過ごしている。


こんな夜景も堪能しつつ、目的はケータイだ(笑)。

思えば去年のイブは、Mac World 2009 で iPhone アプリをアメリカで宣伝しようという会(?)のキックオフ飲み会に行っていた。一年前はiPhoneだったが今年はAndroidである。

無論、iPhoneをやめるわけではないがAndroidも来そうなのだ。これは直感だ。スマートフォン全体の市場が活性化しつつある現状から将来を見通すとiPhoneだけが独占的に市場を占有するとは思えない。適正な競争が起こり製品に選択肢ができてくるのは歓迎すべき事である。

海外で起こっている出来事を追いかけるには海外に行くのが手っ取り早い。初代iPhoneをアメリカで購入したときと同じ行動を今回もとっている。そしてGSM携帯関連で実機を調達するのに一番良い場所は香港なのだ。

私とGSMとの関わりは割と古く、2000年頃から企画開発などに携わってきた。その頃から香港にはケータイネタで通っているのだ。

さて24日午後に香港到着、ホテルにチェックインしたのが3時過ぎ、なんだかんだで外に出られたのが4時を過ぎていた。尖沙咀の繁華街でホテルから一番近い電気屋に入った。オレンジ色の看板の「豊澤 FORTRESS」という家電量販店だ。

とにかく買い物客で一杯の店で店員をつかまえてHTC TATTOOを2,880HK$で入手した。4GのmicroSDとカードリーダーもおまけでつけてくれた。。ちなみに私の隣ではiPhone 3GSのセットアップをしていた。

次はSIMだ。これまたいつも使う手でキャリアの直営ショップに行ってプリペイドSIMをセットアップしてもらう。自分でやるのが面倒というか、、、アクティベートでハマると時間がもったいないのでプロに任せるのが無難なのだ。これまた尖沙咀の「3」に行って行列に並びお姉さんにSIM頂戴というパターンだ。


HSDPA対応で国際ローミング付きのプリペイドSIMを買った。というか買ったつもりだったが「金はいらん」とお姉さん…。要するに新規だからタダで良いと。リチャージカードはコンビニとかで買ってねと。。初期分が入っているから数日香港に滞在するだけなら、タダのままでできてしまうかもしれない。

ホテルに戻ってケータイのセットアップだ。Android marketからファイラーを落として、日本語入力のためにsimejiをSDカード経由でインストールして、twitterクライアントをインストールして、一言つぶやいてみた。日本語でちゃんと動いたぞと。


とりあえず一日目終了である。(というのをクリスマスの朝に書いているのはどうかと思うが)

2009年10月26日月曜日

深圳 携帯電話売り場 2006年12月7日(木)

2006年12月7日(木)にシンセンに行きました。

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こんな感じの電気街ではありますが、その中でフラリと入ったビルの2階か3階でとんでもない所に迷い込みました。

ケータイ電話の取引をやっているところなんですけど、人間の数が半端じゃありません。なんじゃこれ!!!って感じ。

人の波をかき分けて前に進み酔ってしまいそう。っていうか、強烈な印象でフラフラ。

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テーブルの上に機種名と値段を書いた手書きのリストが置いてあり、それを見ながら、お客と店員なのか店主なのか、ケンケンガクガクやってました。

中にはケータイをドライバーでばらして、指差しながら、あーだ、こーだと、やり取りしてる人も。中身が入っているか信用してないのか・・・

しかも、みんな若い。中には中学生くらいじゃないかと思われるような子も一杯いて、電卓たたきながら、どなりあってる。

高校生くらいではないかと思われるような女の子が赤ちゃんを背負って、ご飯食べながら、電話を握り締めて伝票書きしてる・・・。そのなのは珍しくなく、ゴロゴロと当たり前の光景。

iPodモドキでもそうだけど、モノの価値って何? この時代のうねりは何?そんな圧倒感のある場所です。

シンセンに行ったら是非、電気街の探検をされることをお勧めします。

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地下鉄の駅はここ。A出口を出て左に行く道が探検コース。香港国境のローウーの駅から片道3元で、5個か6個目の駅(約10分)です。

スマートフォンの原価  2007年04月17日(火)

香港エレクトロニクスフェア2007の会場でLiunx Smart Phoneなるものを見つけた。

製造メーカーは http://www.avamagix.com/ (リンク切れ 2009/10/26現在)

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スペックはOSはLinux、電波はGSM4バンド(GSM 850/900/1800/1900, GPRS/EDGE)+WiFi、言語対応は英語、中国語、日本語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語など。

カメラ、録音、FMラジオ、ビデオのIN/OUT(NTSC/PAL)、USB2.0、SDスロット、WiFi(802.11b/g)

まだモックアップしかなくて、実際に動くものは5月にできる(はず)と言っていた。ま、実際はどうかわかりませんが…

で、プライスリストはありました。ミニマムオーダー200台。注文数毎の一台当りの価格は下記。ただし、内蔵ストレージ・メモリを除いた金額。メモリは搭載容量別に時価らしい。

200台  USD 126
500台  USD 123
1000台 USD 120

サンプル価格 USD 140

ちなみにWiFiなしであれば、1000台のとき一台USD 97.50 だそうです。

ということで、120米ドルが出荷価格と言う感じです。実際にはもっと安いんでしょう。

このスマートフォンのハード仕様はiPhoneの仕様とそんなに変わりません。というか、iPhoneはカメラはないし、スライド式のキーボードはないし、ビデオ入出力なんてない、ラジオもない。構造や部品の類で比べると、これよりも遥かに安いはず。

数百台や数千台でこれだから、何百万台とかを売り切れるのであれば、、、、Appleはまたまた儲けが凄いのでは…

ハードだけでも儲かる構造で、更にソフトウェアというかiTunes Storeとの連動など、サービス面での収入まで連動させたらウハウハなんじゃないだろうか。

まぁ、Appleにせよ、他のメーカにせよ、これくらいのお値段で携帯電話を作れる、ということです。日本以外は。

2009年10月25日日曜日

深圳電気街(部品編)  2006年10月15日(日)

さっきの駅を出て直ぐ交差点の反対側の角にあるのが、このビルである。前回来たときも、ここの中を見てビビッたのだ。怪しさ満点である。まずビルの周りにはパチモノソフトを売るおっちゃん、おばちゃんがハエのようにたかって来る。それを降りわけ中に入る。

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こんな感じのビルが、いくつあるか分からないけど、たくさんある。中はこんな感じのゴチャゴチャなのだ。

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こんな人たちと戦う電子産業って大変じゃなかろうか。秋葉原は世界一の電気街というは、たぶん誤りだと思う。こんなのは上海にあるのかな?どっちにしても中国の電気街はスケールがでかい。

テープ品まで店頭で売っている。

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テープ品というのは、細かい電子部品がテープ状にびっしりと敷き詰められているもので、一本で数百、数千の部品があるのだ。これを製造機械にセットすると、機械が電子基盤に部品を打ち付けて行くのだ。こんなものは店頭で売ったって普通では買う人はいないはず。。日本であれば部品メーカーから商社に行って工場におさめられるのが通常のパターンだ。メーカーが部材発注をしても通常納期でも数ヶ月だろう。だけど世界の工場、中国は違う。店頭で現金買いだ。日本の場合は製造に入るまでに数ヶ月かかる。既存部品だけで構成されていれば中国なら1日電気街を歩けば部品を集められそうだった。

フラッシュROM。。

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エスカレータを上りながら下を写すとこんな感じ。

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こんなフロアが8階あるんだと。しかもビルはここだけではないし・・。

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香港→深圳  2006年10月15日(日)



KCRという電車の九龍(カウルーン)の始発駅から終点のローウーという駅に行くと中国国境である。

14日土曜の朝9時にホテルを出て、まずは銀行へ行って中国元に換金した。1万円を出したら手数料など込みで600中国元になって戻ってきた。高いのか安いのかは不明。

そして電車に乗り込む。土曜の朝ということもあってか空いている。前回行ったときは土日は中国への買出し客で激混みだったような覚えがあるのだが、全然拍子抜けだ。

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電車で約45分で終点のローウーに着く。ここで出入国手続きをする。1時間弱で全部終わってしまった。終わってしまったというのは、やっぱり前回は激混みで メチャ並んで人波にさらわれて中国人の列に並んでしまって、イミグレーションでひと悶着あったのだが、今回はあっけなかった。11時には深圳の中だ。

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さてここで、メシにしようということになった。これから電気街に行くわけだが、どうなるかわからないので、駅のそばで腹だけは満たしておこうということだ。駅のそばの中華のファーストフード風の店に入った。当然英語なんて通じず、看板を指差して、1個ね、と指を立てる。支払いはなんと、香港のフィリカが使えた!だからピっで払った。

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店の中はこんな感じで綺麗だった。出てきたのは目玉焼きと豚肉の焼肉(?)。食べたらガリッと骨付きであった・・。中華はこんなもんか。21元。安いのか高いのか分からん。たぶん高いんだと思う。

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さて、地下鉄である。地鉄と書くらしい。

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の中は新しいだけあってトテモ綺麗だ。券売機はこんな感じ。最初、お札を入れてたのだが、さっぱり買えず、どうにもこうにもわけがわからんかった。つり銭がなかったらしい・・。

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車はこんな感じで、やっぱり綺麗。乗っている人もこぎれいな人が多い。

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でもって、やっぱり中国でもフィリカなのだ。

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電車を降りての駅の通路はこんな感じ。やっぱり綺麗。

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で、目的の駅は深センから4つか5つ目のところで、こういう名前の駅である。貨強路站とでも書くのだろうか。。

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読み方はいまいちよくわからんが、ここの<A>出口を出て正面の交差点を左に行くと電気街になる。というか高級デパートなんかもあるから、繁華街なんだと思う。街にはこんな感じの人達が歩いている。

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たぶん、ファッションは日本と変わらない。ケータイでパチパチやっているのも良く見かける。上のお姉さんもパチパチやりながら歩いてた。